整体・カイロプラクティック・鍼灸・マッサージ・・・どこがいいの?
テレビで見ていると、ボキボキってなって痛そうで・・・怖い・・・
ただ近いからという理由ではなく、まずはあなたのカラダを任せて大丈夫な整体院かどうかを、ご自身の目でしっかり判断してください。
10代の頃から受けた療法40種類以上、300店舗以上の経験と基準を持つ、現役・整体師が損得なしに大公開したいと思います(ただし絶対的な基準ではありませんのでご了承ください)。
一人でも多くの方がよい整体院に出会えますように。
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■正直者が失敗する理由
○その1『飛び込み』
整体院選びでイチバン失敗する方法は『飛び込み』です。ツライときにすぐに楽になりたい気持ちは、とてもよく分かります。
『もう頭痛も、吐き気もする。この肩こりをなんとか!』
というときに、ふと『整体』あるいは『マッサージ』のカンバンが目に入ります。よしココで! なんて入るのは吉○家の牛丼を食べるようなモノです。
たまたま高級黒毛和牛の牛丼が食べられるかもしれませんが、その確率は非常に低いと言わざるを得ません。
誰が、どんなことをしてくれるのか? 痛いかもしれないし、気持ちいいだけで終わってしまうかもしれないし、どんな感じか分からないのですよ。怖くないですか?
それでも、あなたはまだ吉○家の牛丼に6000円を払いますか?
○その2『回復系?・・・』
いざ通ってみるが、なんだかカラダに変化がない・・・その場は楽になるけど、続かない・・・このまま通い続けてもいいのか?
先が見えずに、不安になってきて、自然と足が遠のく・・・そんな経験ないでしょうか?
サロン系(後述)に通っていてもよくはならないです。
整体院を探すのなら、しっかりと施術方針(回数、通う間隔、今の状態)を教えてくれるところを見つけましょう。
○その3『資格や手技など、よく分からずに行く』
『飛び込み』に似ています。ここはむずかしい話ですが、とても重要です。
病院(医師)以外の整体院は医業ではありません。カンタンにいうと、『○○病』という診断、外科手術や投薬などの医行為は出来ません。国家資格の鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師も法的には『医療類似行為』といって医業ではありません(簡単にいうと、その行為をしてもよいという免許です)。
当然、民間資格の整体、カイロプラクティックなども同様です。
『マッサージと整体って同じでしょ?』というあなた。
資格制度からして、まったく違います。
■すぐに民間の整体院に行かないでください
よし、整体院を探そう!と思った方は、すぐに民間の整体院に行かないでください。
まずは自分をよく知るということで、病院(整形外科)に行き、検査を受けてみましょう。
この不調がナニによるモノか? ただストレスの一言で片付けるのではなく、自分に関する情報をよく集めることが重要です。
場合によってはセカンドオピニオン(主治医以外の医師の診察)に受診するのもいいでしょう。また違う科にかかることも重要です。
検査結果に異常がなく(異常があった場合でも)、改善が見られない段階に入って、はじめて民間の整体院に行くことです。
えーっ、そんなに遠回りするの?
と思われた方。
ただの肩こり、腰痛でも怖い病気の副産物で出ている場合もあります。診断は医師以外は出来ないので、病院での検査は重要です。
わたしの場合、筋肉・骨の問題は当然整形外科に行きますが『湿布』を出されたら、やる気がないのかな?と主治医にも施術方針を聞き直します。
『原因がわからない』と言われたら、整体院に切りかえます。
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■リラクゼーションサロンと整体院は違います
さていよいよ整体院探しです。
まずサロン系と回復系の2種類があることを知りましょう。
これはパッと見た目ではむずかしい。
サロン風の内装でシッカリ施術してくれるところもあるし、整体と書いてあってもサロン系だったり・・・
大きく分けると以下のような感じですが、チラシやホームページをよく読んで、最終的にはどちらなのかをキチンと問い合わせをしましょう。
○サロン系=クイックマッサージ・リフレクソロジー・アロマテラピーなど。
サロン系は、癒しを目的としています。心地よく、気持ちよくなりたい人向け。
○回復系=整体院・カイロプラクティック・鍼灸院・マッサージ院・接骨院など。
回復系は、カラダを変えることによって痛みやコリなどを不快な症状を取ることが目的です。その場の気持ちよさより、これから先もカラダがよくしていこうという人向き。
■治療家先生選びの5つのポイント
○○整体、○○カイロなど、いろいろなやり方があります。
もうゴチャゴチャしていてよく分からない・・・まぁまぁあせらないでください。
同じ手技、同じ整体院でも先生によって大きな違いがあります。なので先生で選びます。
5つのポイントを紹介しましょう。
○勉強熱心?
やはり、技術のある先生にみてもらうのが一番です。
現在の日本では、鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師(接骨院)以外の整体、カイロプラクティック、オステオパシーなどの手技療法は国家資格ではありません。
国家資格をお持ちの先生は3年間の専門学校で、骨格・筋肉・神経についての知識や基礎的な医学知識も勉強をした、その資格の行為をしてもよい、という確実な証明があります。
しかし、整体、カイロプラクティックは民間資格のため、下手をすると2週間程度で卒業してしまう場合があります。
どこで、ナニを勉強してきたかはチェックする必要がありますね。
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師の国家資格を持っているだけでも安心はできません。
確かに国家資格を持っていることは、持っていない先生に比べたら、3年間の学校に通ったということで安心できます。資格持ちを売りにするところも危ないです。
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師の国家資格は実技試験がありません。
国家資格を持ち【整体のセミナーに行っただけの手技】で仕事をしている先生もいます。ブログや口コミも参考にしましょう。
ホントに勉強している先生は、資格をかざしたりしません。
資格の上にあぐらをかいて、不勉強な先生がいることも事実です。
お医者さんが『医師の資格を持っています』と言わないですよね?
民間資格の先生でも、勉強しているのか見分ける一番簡単な質問があります。電話でも、メールでもよいので、
『マッサージできますか?』
と聞いてください。
○○整体の民間資格ではマッサージ行為は出来ないので、『出来ます』と答えたら、行くのをやめてください。不勉強な証拠です。あなたのカラダをどのように変えるのか? その手技についてキチンと解説してくれる先生を選びましょう。
問題はどの資格でやっている先生も卒業後にセミナーなどに出席して、研究、技術の向上をめざしているか?
ということです。
例えば、調理学校を卒業して、調理師の免許を持っているからといって、すべての調理師が『美味い』とは言えませんよね?
医師でさえも、資格取得の知識は同じでも、そこから先の臨床に必要な知識と技術にはバラツキがあります。
なんでも『ゆがみ』のせいにしたりする場合は注意が必要です。
心配な場合は症状について、質問してみるといいですね。
最近では、ブログやFacebookなどで、先生の行動をチェック出来ますので、勉強してない先生はすぐにわかりますよ。
○話を聞いてくれる?
どんな症状で、どんなつらいことがあるのかを聞かずに、いきなりベッドに寝させられるのは、神さまクラスの先生か不勉強な先生のどちらかです。
施術後の効果をチェックしましょう。
○検査は?
検査方法は院によって異なりますが、視診、動診、触診、筋肉テストなど、なんらかの検査を行なわないことには矯正をすることも、施術することも出来ません。
○説明は?
『はい、おつかれさま〜、じゃまた来週来てください』
ナゼ来週なの? どんな施術をして、カラダの状態はどうなの?
といった説明がないと不安になりますよね。
○相性?
最終的にはこれかな、と思います。人と人とのことなので相性もあります。
相性の良くない先生にみてもらっても、効果は半減します。
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■症状の変化も見る・・・
施術の当日、または翌日には何らかの変化(軽くなる、痛みがなくなる、尿の色が変わるなど)があります。
施術を開始して3回ぐらい通っても、【ナニもカラダに変化が起こらない】【すぐに元に戻ってしまう】場合は、先生がよくても施術法があっていない場合があります。
現在どういう状況なのかを質問して、納得できない場合は他に変えることをオススメします。
■イヤな思いをしないか?
街を歩けば○○整体、○○マッサージなどの看板が目につく時代です。どこに行ったらよいのか、誰が自分のカラダをよくしてくれるのか、とても判断がむずかしいです。
飛び込みで端から試していくのもいいですが、まずはイヤな思いしないで、安心して通えそうな整体院をじっくり探すことをオススメします。
○サプリ・物品販売
施術に必要だからといって、無理に勧められる場合は気をつけた方がいいです。
最近では整体・カイロプラクティックの名前を使って、寝具や食品を売りつける団体もあります。
○回数券販売
回数券があることに問題はありません。それを使って通うかはあなたの意思です。無理に勧められたら断りましょう。
○気配り
最初によく調べても、初めて行くところは不安なものです。そんなときに『気配り』があるかは必要ですね。
以上を参考にじっくりとホームページで調べたり、電話で問い合わせたりすることをオススメします。
あなたに最適な整体院が見つかることをお祈りしています。
■とっておきの見分け方・・・
施術後『今日はこれで大丈夫です』と先生が主導で終わりにする。
技術に自信があり、良くなるまで責任を持って面倒みてくれる、良心的な先生です。
例え1回で全部の痛みが取れなくても、必ず症状の変化を確認し、今後の施術方針などを説明をしてくれるところをオススメします。
〜〜〜追記 2015/2/4〜〜〜
■考えるのではなく、感じて選ぶ時代
このサイトを公開したのは2004年。
当時はまだまだ整体などの民間療法に通うことがメジャーではなかったので、癒やしと治療をわけて、選び方をお伝えしました。
10年が過ぎて、治療院や情報が溢れています。
全国には8万件近い治療院があります。
そこで今後10年は使える治療院選びのコツを書き加えます。
治療院のホームページでの利用者の声、口コミサイトによる評判・家族からのオススメ・・・
他人のオススメは参考程度にしましょう。
「自分の身体」が「どう感じたか?」で選択すること。
これはどんなことを選ぶときもそうですよね?
・治療院ホームページを見たときにどう感じたか?
・先生の顔を見たときにどう感じたか?
・紹介されたときにどう感じたか?
【身体と人生は自分のモノ】という前提に立って、直感を信じて、自己責任で選んでみましょう。
あまり怖がらずにまずは自分の直観を信じて、受けてみることが早道です。
■なぜ、人は治療院選びで失敗するのか?
件数が少なかった時代は『治して欲しい!』と思ったら、すぐに治療系の治療院は見つかりました。
今は、件数が多すぎます。
自分の直感を信じて選ぶと、当然最初の頃は失敗します。
思っていたのとちがった、叱られた、雰囲気が良くなかった、施術が良くなかった、アフターフォローがなかった・・・『なんで、あんな最低の治療院を紹介したのよ』と紹介者を悪く言う・・・
他人のオススメばかりを頼っていたり、誰かに治してもらおうという他力本願の心構えだと、たいていは直観も鈍っていて、治療院に行っても、自分にあってないので不満が募るばかりで失敗に終わります。
失敗を悪いことと、とらえてしまうと、脳は悪いことは記憶から削除するので、また忘れた頃に同じように失敗します。
何回も失敗をしたら、まずは心構えを変えること。
自分で自分の身体を良くする!
自分の直感を信じて、自己責任で選ぶ!
そんな心構えでいたら、人は真剣なモードになるので、直観にも磨きがかかっています。
自分の最適の治療院と出逢える確率はグーーーんとアップします。
「他人が決めた選択」は、少しきつい言い方をすれば「自分が責任を取らなくてもいい」ということでもあります。
例え失敗しても、自分の選択する経験が足りなかっただけ。そうやって、とらえるコトができたら経験が貯まっていきます。
その経験を生かして、次に繋げていくことで、自分に最適の治療院がみつかるのです。
■自分のやったことが返ってくるのが縁
近所に自分に最適の治療院があっても、自分の心構え・行いによって、何年も存在を知らなかったというのは普通にある話です。
縁というのは作用反作用の法則で、自分の心構え・行いによって巡り会うだけなのです。
良いも悪いも関係なく、自分次第という立ち位置に戻る。
だから円(縁)なのです。
人は自分の行いを省みることで、自然な生き方に近づくことが出来ます。
病や痛みはよりよく生きるために、出てくるモノで、けっして忌むべき敵ではありません。
いつまでも他人や環境に悪態をついていても、手助けしてくれる治療院とは出逢えません。
■同じ治療院を選択しても、治る人と治らない人がいるのは、なぜか?
治療院に絶対はありません。
どんなに評判がよくても、治らない人がいるのは確かです。
どの業種でもいえることですが・・・
「他人の責任で選んだのか?」
それとも
「自分の責任で選んだのか?」
その違いではないかと思っています。
患者さん本人の「意識の力」を無視することは出来ないのです。
飲食店でも、食べログでみたから、テレビで紹介されたから・・・結局、あなたはそれが食べたかったのか? ナニが食べたいの? それによって味の評価は変わるはずです。
カレーが食べたかったのに、評判のラーメン屋に行くような・・・
治療院や情報が溢れる時代だからこそ、安易な選択肢を与えるのではなく、自分の責任で自分自身の治癒力で、治癒への道を歩んでいただきたいと思うのです。
1人でも多くの方が、1日でも早く自分にあった治療院がみつかることを祈っております。
〜〜〜追記 2017/2/2〜〜〜
■保険が使える整骨院の通院はやめなさい
整骨院(接骨院)は、柔道整復師の国家資格を持っていると開業することが出来ます。
戦後、医師が不足した時期がありました。
その頃、街には『骨接ぎ』といわれる柔道整復師「ケガに対する職人」が多くいました。
手技だけで、骨折や捻挫など、日常生活で起こるケガをいともカンタンに治していた職人です。
整形外科の医師が不足を穴埋めするため、柔道整復師に『骨折、捻挫、打撲、打ち身』の4種類のケガのみの保険を使うことを認めたのです。
・疲労回復のマッサージ。
・肩こりや腰痛などの慢性症状。
・慰安や癒やし、予防目的。
すべて保険は使えません。
■本来の形から逸脱した保険請求の実態
肉体労働からデスクワークに移行してきて、『骨折、捻挫、打撲、打ち身』といった日常のケガ自体が少なくなってきました。
接骨院の数は増えているのに、ケガの患者さんは減って、肩こりや腰痛といった慢性の患者さんは増えています。
そこで保険適用の制度を利用して、肩こりを『肩の打ち身』、腰痛を『腰の捻挫』と本来の業務を越えて、不正請求する整骨院が増えてきました。
■病名の診断は医師のみ
不正請求だけではなく、診断行為も増えています。
本来は医師の診断と同意があって、施療を行うところが、勝手に診断をして、保険適用の施療をしています。
■治らないとわかっていて施療している
保険では1部位いくらと金額が決まっています。
ということは、人件費や技術から逆算して、一人あたり何分しか施療できないと枠が決まってしまいます。
ほとんどの所は、10分ほどマッサージ的な施療をして、電気や温熱の機械を使って(人件費が浮く)、最後のチラッとだけ揉んで、シップ薬を塗るみたいな流れです。
患者さんにとっては、保険の補助があるので負担は少ないかも知れませんが、こんなお決まりの流れでよくなるはずありません。
特に高齢者は、少し触ってもらえて、おしゃべりが出来て、保険が効くので、毎日のように通う人もいます。
■自費の整骨院に
『保険はやっていません』
『自費の施療のみです』
整骨院の看板を出していても、自費でやっているところは良心的かつ、施療することに前向きだといえます。
保険の範囲では限界があることをわかっています。
ただ、先輩がやっていた、そういう習慣だからと、だらだらと保険を使い続けているところには絶対に行くのはやめましょう。
※当サイトは、整体師まつだが、一人でも多くの方がよい整体院に出会えるように、と書き足していく予定です。
執筆責任者・かたこり整体院院長 松田俊輔
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